誰もがその人らしい天才性を持ち、自分らしく生きること。
そんな願いを込めて、哲学をベースにした対話を届けている
NPO法人アイアイスクールの後藤紀子です。

不登校で悩むお母さんからご相談をいただき、親子で面談をすることがあります。
多くの場合はお母さんがお一人で来られるのですが、ときどき「ぜひ子どもとも話してほしい」
と言われることがあるのです。
そんなときに出会う子どもたちは、とても話が上手で、自分なりの考えをしっかり持っています。
学校に行きたくない理由は一人ひとり違います。
でも共通しているのは、「学校に行きたくないこと」や「学校に行かないこと」を、
必ずしも悪いことだとは捉えていないということです。
むしろ、
「どうして学校に行かなければいけないの?」
「家で自由にゲームをしたり、テレビを見たり、好きなことをしている方が楽しいのに」
そんな率直な思いを語ってくれます。
さて、もしあなたが子どもからそう問いかけられたら、どう答えるでしょうか。
そして、その子の言葉に、どんな対話を重ねるでしょうか。
お母さんたちは「学校に行ってほしい」と願っています。
それはなぜなのでしょう。
その理由は、ご家庭によってさまざまです。
将来のことが心配だから。
勉強の遅れを取り戻せなくなるのではないかと不安だから。
社会とのつながりを持ってほしいから…
理由は一つではありません。
一方で、子どもが学校に行きたくない理由を考えるとき、私たちはつい
何かのせいにしたくなることがあります。
例えば、
「スマホのせいでネット依存になっている」
「YouTubeはいくらでも面白い動画が見られるから勉強から遠ざかってしまう」
そんなふうに環境に原因を求め、その環境を制限しようと考えることもあるかもしれません。
もちろん、それも一つの方法です。
けれど私は、その前に子どもの声に耳を傾けてみたいと思うのです。
なぜスマホで長時間ゲームをしたいのか。
なぜ家にいる方が自由だと感じるのか。
その背景には、その子なりの理由や思いが隠れていることがあります。
実は、私がお話をしたそのお子さんには将来の夢がありました。
有名な歌手になりたい。
モデルのような仕事をしたい。
インターネットを通して自分を発信していきたい。
そんな夢を語ってくれました。
だからこそ、おしゃれにもとても関心があります。
お母さんが買ってきた洋服ではなく、自分で選んだものを着たい。
そんな思いも持っていました。
では、その夢に近づくためには何ができるのでしょうか。
お母さんは、その子の夢を応援したいという思いから、ダンスを習わせているそうです。
けれど、ダンスに行けば家での練習も必要になります。
それがまた負担になっている部分もあるようでした。
主体性をもって、自分で選び、自分の人生を歩んでいくこと。
自立とは、そのようなことなのかもしれません。
そしてそれは、親も子も願っていることではないでしょうか。
だからこそ、一つひとつ対話を重ねていくことが大切なのだと思います。
親子で対話すること。
仲間やグループの中で、自分の考えを言葉にしてみること。
相手の考えを聞いてみること。
そうした積み重ねの中で、少しずつ新しい見方や選択肢が生まれていくの
ではないかと思うのです。
そのための即効薬はないかもしれません。
時間をかけて少しずつ変化していくこともあります。
反対に、たった一つの言葉や出来事がきっかけで、はっと気づく瞬間が訪れることもあります。
このお子さんとは、これからも対話を続けていきたいと思っています。
そして、お母さんとも対話を重ねていきたいと思っています。
その親子らしい答えを、一緒に見つけていけたらと願っています。
NPO法人アイアイスクールでは、いろいろな人の考えを聞いたり、自分の思いを
語ったりできる「場」を提供しています。
子育てで悩みや迷いのある方、ぜひ一度、参加してみてください。
お待ちしています。
「おとなとこども 哲学対話」(オンライン)
初回参加費無料
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